会社を立ち上げると、まず面倒なのが経理や会計、税務といった社内で必要になる事務作業です。今までやったことがない人にとっては一から学んでいくことになりますし、法律の知識なども身につけていかなければいけません。

経理がしっかりしていないと会社が思うように成長していけないこともありますし、何より税金など、法律的な申告を正しくおこなわなければ、あとあと大変なことになるかもしれません。

 

経理や税務は専門家に丸投げ!

会社を立ち上げて、まだ事業も始めたばかりなのに、専門家を雇うのは気が引けるかもしれません。何しろ、専門家を一人雇うのにお金がかかるからです。しかし、お金をかけてでも雇った方がメリットになることも沢山あります。

・手間がなくなる

会計を自分でおこなうには、会計ソフトの入力方法を学ぶ必要があります。帳簿の管理や書類の作成など、さまざまな事務作業が必要になってくるため、ただでさえ少人数で回している最初のうちは、これだけで業績が落ちてしまうかもしれません。

専門家に丸投げすれば、これらの手続きは全て代行してくれるので、自分たちで入力する必要も整理する必要もなくなるわけです。これがいかに作業時間の節約になるでしょうか?

・従業員を雇うよりも安上がり!

仮に、会計や税務を専門におこなうスタッフを一人雇ったとしましょう。毎月一定の給料を支払わなければいけません。それも税務に一人、経理に一人、会計に一人。。。などと作業分の人員を雇っていては、支出が馬鹿になりません。

それならば専門家に一任してしまった方がよっぽど安上がりですし、手間もかからず、相手はその分野におけるエキスパートですから不安がありません。費用対効果が最も高いのです。

・申告時期や法改正にも安心できる

税務において、税制などは比較的頻繁に改正されます。その度に新しい制度を確認しておかないと、あとあと申告や書類に不備が出てしまい二度手間になってしまうでしょう。

また、確定申告時期が近づいてきても焦る必要がありませんし、万が一の税務調査が来ても慌てる必要はありません。

・融資や経営に関する情報収集ができる

専門家についてもらって事務を代行してもらうと、様々な意見を貰うことができるようになります。起業したての経営者はありとあらゆる知識が不足していますから、専門家の意見を仰げるのは貴重な機会です。

起業したての会社にとっていち早く知りたい情報として、融資や補助金などの情報がありますが、税理士事務所ではこうした情報が素早く入手できます。

 

最後に

いかがでしょうか?専門家に依頼することによって、無知な起業したての社長さんでも悩むことなく、経理や税務をスムーズに進められます。

法律というのは多岐に渡り複雑で、知らなかったでは済まされないようなものも沢山あるのが悩ましいところです。何より会計や税務という複雑な事務作業から開放された社長さんは、より一層アクティブに動くことができます。

結果、事業の成長も早まるというわけです。お金がかかることが必ずしも悪い事とは限らず、必要な場面で必要な出費ができるかどうかがまずは重要になってきます。

ビジネスをおこなっていく上で、確定申告は必須となります。会社勤めの場合は、会社でそれらの手続きをしてくれるため、あまり考えたこともなかったという人でも、いちから事業を立ち上げていくと、必ず自分で申告をしなければいけなくなります。

たとえば、副業や内職などでも厳密にいえば所得がありますから、確定申告の必要性が出てきます。個人事業でも事業は事業です。さて、申告の用紙としては、「白色」と「青色」があることはご存知の方も多いと思います。具体的にこれらの違いとはどのような部分にあるのでしょうか?

 

白色申告とは?

白色申告は、経理の中でもとても簡単で、個人でも比較的負担が少なく手続きが出来るものになります。副業として些細な収入がある方や、独立してフリーランスの事業をおこなっているけれど、今現在はまだそこまでの収入がないという方に向いています。

経理の経験がなくても比較的手続きが簡単で、「簡易簿記」なので、家計簿をつけるのとさほど変わらない手順で記入していけば良いだけです。手書きでも構いませんし、無料のフリーソフトなどを使って記入していっても良いです。エクセルが使えるのであれば、エクセルを使って簡易簿記の記録が出来ます。

届出をする必要がありませんから、手軽に手続きが出来ます。フリーランスの副業をはじめたばかりの人などにおすすめです。しかし、特別控除はありません。

 

青色申告とは?

つづいて、白色申告よりも少し複雑になったものが青色申告です。より細かな内容を記入することで、いろいろな利点がありますが、同時に手続きが複雑化するため、あまり事業所得がないのであれば白色のほうが手っ取り早いでしょう。

青色申告を利用するのであれば、多かれ少なかれ税理士にチェックをしてもらったほうが無難です。後々、不備が見つかると追微課税などの対象になってしまいます。青色申告は、すでに事業で一定の収入があるか、後々法人化を視野に入れている場合などにメリットとなります。

青色申告には、大きく2種類が存在し、「簡易簿記」と「複式簿記」があります。簡易簿記のほうであれば、手続きは白色申告に毛が生えたようなものなので、さほど大変ではありません。特別控除として10万円が付くのも白色と比べてメリットとなります。

複式簿記となると、特別控除が最大で65万円まで付きますが、条件が厳しく、手続きも複雑になるので税理士の手を必要とします。また、青色申告をするには届出の必要があり、国税庁のページなどからPDF形式の申請書をダウンロードして、近くの税務署に提出する必要があります。

青色申告の複式簿記を利用すれば、メリットも大きく、赤字を3年間繰り越すことが出来たり、繰り戻しができます。また、貸倒引当金を利用できたり、減価償却資産を300万円まで一括で処理できるなどのメリットがあります。

 

さて、青色申告は手続きが複雑になるので、経理や税務に長けた人や、そのような人材が周りにいる人は、多いに青色申告を利用するべきだとは思いますが、経理に不慣れな人は手続きの面倒さや要する時間を考えると、白色申告のほうが無難です。

税理士を雇えば、そもそも全てが解決しますが、白色申告にせよ青色申告せよ、一度、税理士などの専門家へご相談されることをおすすめします。より自分にとってメリットのあるほうを選択したほうがいいと思います。

写真:大平 清貴

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